キバリオンの第1法則「精神性の原理」で語られる「すべては精神(思考)である」という言葉を、「私の頭の思考が現実を創る」という引き寄せ的な自我(MeOS)の錯覚から切り離し、真の意味を理解する。
はじめに:第1の法則「精神性の原理(Mentalism)」

キバリオンの第1の法則は、次のような言葉で始まります。
“The All is Mind; The Universe is Mental.”
(全者は精神である。宇宙は精神的である。)
この法則は、「私たちが生きているこの物理世界(宇宙)は、固定された物質の集まりではなく、大いなる精神(マインド)の中で創られたものである」という、現実創造の最も根幹となるルールを示しています。
しかし、この言葉が現代の自己啓発やスピリチュアルにおいて、「引き寄せの法則」として最も決定的な誤解を生み出してしまいました。
「私の思考」が現実を創るわけではない
多くの人が「すべてはマインドである」という言葉を聞いたとき、「なるほど! 私の頭の中で考えていること(思考)が、現実になるんだな!」と解釈してしまいます。
そして、MeOS(自我)をフル回転させ、「お金持ちになりたい」「成功したい」とアファメーションを唱えたり、ポジティブな思考を維持しようと必死に努力(Doing)し始めます。
しかし、どれだけ頭(思考)で願っても、現実はなかなかその通りにはなりません。
なぜなら、キバリオンが言う「精神(マインド)」とは、あなたの脳内で繰り広げられている「個人的な思考(脳内のおしゃべり)」のことではないからです。
すべては「The All(ZPF)」の精神の中にある
キバリオンに記されている「The All(全者)」とは、私たちがこの講座で呼んでいる「ZPF(ゼロ・ポイント・フィールド)」のことです。
つまり、「宇宙は精神的である」という法則の本当の意味は、「この現実世界は、ZPFという巨大なクラウドサーバー(大いなる精神)の中でレンダリング(描画)されている、仮想現実(ホログラム)に過ぎない」ということなのです。
あなたが日々感じている現実も、あなたの肉体も、目の前で起きているトラブルも、あなた個人の「思考」が独立して創り出しているわけではありません。
すべては、ZPFという無限のクラウド空間の中で展開されている「データ」なのです。
あなたは「宇宙の精神」の一部である
ZPFの視点から意識の階層を見ると、この世界の構造がよりクリアになります。
あなたという存在の本体である「I(観照意識)」は、もともと「Z(源)」であり、そしてZは「The All=ZPF」そのものです。
つまり、あなたの意識も、あなたの隣にいる他人の意識も、すべては大元の「ZPF(全者の精神)」からフラクタル(自己相似形)に分かれた、同じ意識の異なるレイヤーに過ぎないのです。
「私の思考で現実をなんとかしてやろう」という小さなMeOSのコントロールを手放してください。
あなたは、この宇宙を創り出している「大いなる精神(ZPF)」のプログラムの中で、その一部として同時に存在している。
この絶対的な前提(基本ルール)を受け入れることが、すべての現実創造のスタートラインになります。
【Research Log:あなたの研究室】
今日、あなたが「引き寄せよう」と必死に思考をポジティブに保とうとしたり、「ネガティブなことを考えたら現実になってしまう!」と焦ったりした瞬間があれば、それを観察してみてください。
その時、「あ、これは『私の思考が世界を創る』というMeOSの勘違いだったな。
世界はZPFという巨大な精神サーバーの中で、すでに完璧に描画されているんだった」と、一度だけ視点をシステムの管理者側へと引き上げてみましょう。